- 実習が不安だ
- 検査した後、どうやってまとめたらいいんだろう
- 何をすればいいんだろう
このような悩みに着目した記事を用意しました。
私は実習後に働かないかと実習先から提案されたことがあり、上手く実習が終わることが出来ました。
評価実習・臨床実習のバイザーをした経験があり、指導者側からの視点もお伝えします。
この記事では私の実習の体験を交えてお伝えすることで、実習に臨む人たちの不安を解消できる記事になります。
これを読み終えると、実習に向けての対策が確実になります。
実習開始前の対策
学校で習った評価項目は確実に行えるよう身に付けておく
授業で教わる評価項目は練習をしてスピーディかつ正確に行えるようにしましょう。
短時間で評価をして時間内に多くの項目を実施することで問題点を見つける材料が増えます。
バイザー目線:関節可動域測定や徒手筋力検査(MMT)、感覚検査などは測定できることを前提に考えていました。足りない評価項目を提案したり、アドバイスするためにバイザーとして考えていました。
仲間同士で模擬評価を行う
オリエンテーション
臨床現場では評価するためには説明(オリエンテーション)が必要です。
いきなりゴニオメーターで関節の角度を測られたら相手は不安になります。
対策として仲間内での練習から評価のオリエンテーション(評価をする目的)を取り入れて行うと、実習でもスムーズに説明と評価が行いやすいです。
バイザー目線:オリエンテーションができないと評価の意味が分かってないと考えてしまいます。
姿勢別評価
関節可動域測定や徒手筋力検査などは背臥位で検査、座位での検査と姿勢を変えて行う必要があります。
関節可動域測定時に背臥位、座位をとった後に、筋力検査でまた背臥位をとってもらうのは効率が悪いです。
背臥位で行える検査、座位で行える検査など姿勢別に評価項目を上げておくことをお勧めします。
評価を数字で表す
数字として評価結果を表せると比較がシンプルになります。
例)初回評価は起き上がり動作が10秒かかったが、最終評価時は5秒で行えた。
上記の例だと、10秒から5秒になったということで起き上がりがスムーズになったと理解が出来ますね。
初回評価で10秒もかかった原因が、筋力不足や可動域、痛みなどの評価をしすることで、考察がしやすいです。
特に動作分析で数字を入れることをお勧めします。
例えば、
立ち上がり時間
歩行速度(歩数)
片脚立位時間
前方リーチや側方リーチ距離
左右差があれば問題点に繋がってくるかもしれません。
実習中の対策
一番制限されている動作を考えて、評価の優先順位を決める
これはトップダウンの考え方を取り入れています。
基本動作で『起き上がり』『立ち上がり』『歩行』と大きく項目に分けてどの項目が生活するうえで大きな制限となっているか考えて評価の優先順位を決めましょう。
例)大腿骨骨折術後で歩行器を使えば歩けるが、立ち上がりが不安定な人
上記に対して、歩行を中心にすると歩行の問題点は見つけることが出来ます。
生活するうえでは歩行の問題点を解決できても立ち上がりの問題点が解決できないと安全に生活ができないです。
そのため、上記の例では立ち上がり動作を中心に必要な評価項目を上げた方が一番の問題点が解決できます。
一番制限をされている動作を中心に評価項目を優先的に行うと考察や治療プログラムも立てやすくなります。
常に評価
バイザーや他セラピストとの練習見学中や入院している場合は病棟生活中でも評価できるタイミングで評価しましょう。
例えば、バイザーが歩行練習を行っていた時に見ているだけでなく動作分析や歩行速度を測りましょう。
関節可動域測定や筋力検査などは与えられた評価時間中でしかできないので、そのような項目を優先的に行います。
そうすることで多くの評価をすることができます。
Berg Balance Scale(BBS:バーグバランススケール)
はバランスの検査ですが、立つ、座る、座位・立位保持、移乗は検査時間以外の時間で行っていました。
実際に行っていましたが、怒られずに褒められました。
『統合と解釈』『考察』は思いついたらどんどん書く
「統合と解釈」と「考察」は大変です。しかし、初めから綺麗にまとめようとはせずどんどん書いていきましょう。60~70%を目指しましょう。
なぜなら「統合と解釈」と「考察」は正解ではなく、あなたの考えが欲しいのです。
たくさん書いてきてもらえると、バイザーはあなたの考えを理解することができ、より的確な指導やアドバイスができます。
内容がないとあなたの考えが分からないので「書いてきて」としか言えないのです。
文章構成やまとめるのはバイザーが可能ですが、文章を作るのはバイザーは行えません。
そのため、たくさん文章を書いてきて欲しいのです。
まとめ
実習前
- 授業で教わる評価項目を確実に覚える
- 仲間同士で模擬評価を行う(オリエンテーション、数字化、姿勢別評価)
実習中
- 優先順位決め
- 常に評価
- 自分の考えをどんどん書く
これをしっかり身に付けて実習に臨めば充実した実習になります。
実習はだれもが不安ですが、理学療法士になるためには必ず通る道です。
少しでも対策して克服していきましょう。