学校や国家試験で身に付けた知識を臨床でも活かしたい
国家試験と臨床の知識は別物って感じたことがありませんか?
学校の勉強を無駄にしたくないと思っている方もいるはずです。
今回紹介する本は今までの固定概念にとらわれず、多方からの視点を持った考え方を学べるものとなっています。
【送料無料】 運動の成り立ちとは何か 理学療法・作業療法のためのBiNI Approach / 舟波真一 【本】 価格:6,930円 |
この本を読んだ後、臨床ではいろいろな視点から考えることが始めることが出来ました。
新卒や経験年数が浅い方は特に読んでおいても損はないです。
この記事を読み終わったら早速本を手に取ってみたくなるはずです。
どんな本なの?
統合的運動生成概念
運動連鎖という言葉は臨床でよく聞きますよね。
もともと機械工学で用いられていた用語でした。
1955年にArthur Steindlerが運動連鎖(kinetic chain)として人体に適応させたのが始まりです。
しかし、機械工学で用いていた運動連鎖は一か所が動くと決まった方向に決まったように動く単純なリンク機構でした。
人体の運動連鎖は一つの関節が動いたからといって隣接する関節が決まった方向には必ずしも動きません。
肩挙上運動は肩甲骨の回旋が伴うが、挙上30度までは下方回旋、30度以上から上方回旋する。
上記参考のように人体の動きは単純ではなく、複雑な動きをしてます。
そのため、この本では運動連鎖という概念ではなく運動生成という言葉を新しい概念として紹介しています。
BiNI Theory(バイニー理論)
BiNI Theoryは、運動を凝り固まった既成概念ではなく、違った角度から捉えています。
脳・身体・環境が相互作用しながら運動生成していきます。
この基本理論を基づいて創発されたアプローチがBiNI Approach(バイニーアプローチ)です。
BiNI Approachの研修会も開催されています。
基本理論だけでもおすすめです。
読んだ感想は?
この本を読んで考え方が変わったというよりも考えられる範囲が広がりました。
運動するためには脳は大事だけれど身体がなければ動くことはできないし、感覚がなければどうやって運動していいか分かりません。
また私たちはつい、歩行練習時に「ここ(殿筋)を意識して」と声をかけていますが、日常生活で意識して歩くことはありません。
脳・身体・環境全てを考えて無意識に身体が働くようにする必要があると思いました。
そのためには、今まで勉強してきたことを精一杯使って考える必要があります。
勉強する必要あるの?と過去に感じたものも意外と大きなヒントとなる可能性があります。
決して今までの勉強は無駄ではなかったと思える本です。
是非読んでみてください。